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'13全日本スーパーモタード選手権 第4戦
日時● 2013年7月21日(日)
会場● TSタカタサーキット(広島県)
天候● 晴れ
今季から新体制でスタートした、スーパーモタードレースの日本最高峰となる全日本スーパーモタード選手権。日曜1DAY開催で、年間7戦が設定されているこのシリーズの第4戦が、広島県のTSタカタサーキットで開催された。
コースは全長約1500mで、最長250mのストレートや複数の高速コーナーを備えたハイスピードコース。ほぼ連続したふたつのセクションにわけられた、大きなテーブルトップジャンプもあるダートセクションが使われた。天候は晴れで、路面はドライコンディション。最高気温は33度となった。
全日本最高峰クラスのS1プロは、排気量290〜450ccの4ストマシンと175〜250ccの2ストマシンが参戦可能。ドライコンディションでレースが進行した場合、タイムアタック方式の予選と2回の決勝レースを、すべて同じタイヤで走らなければならないレギュレーションとなっている。出走11台のうち、タイムアタック方式の予選をトップでクリアしたのは金児隆太(#3)。2番手の森田一輝(#2)、3番手の野左根航汰(#31)、4番手の三苫進(#5)までがフロントロー。2列目には5番手に増田智義(#4)、6番手に赤嶺涼太(#9)、7番手にポイントリーダーの佐合潔(#1)が並んだ。なおこのタイムアタックは、8番手で3列目スタートとなった五十住洋佑(#10)までのトップ8台が、すべて1分14秒台という接戦となった。
15周の決勝ヒート1。ホールショットを奪ったのは金児。2コーナーで転倒した森田に野左根が突っ込んで転び、森田はそのままリタイア。野左根は大きく遅れて再スタートした。1周目の通過順位は、金児、増田、五十住、佐合、谷田部高則(#7)、吉田和司(#17)、三苫、赤嶺。2周目には金児、増田、五十住、佐合の第1グループと、谷田部と三苫の第2グループが形成された。4周目には五十住が転倒し、一時は佐合が遅れたが、その後に再び追いついて、金児、増田、佐合による僅差のトップ争いと、谷田部と三苫による4番手争いが、レース後半になっても続いた。
レース終盤の11周目、谷田部を抜いて三苫が4番手に浮上。金児、増田、佐合による僅差のトップ争いは、なおも続いた。そして、最終ラップのダートセクションで増田が勝負にでて、ついに金児を逆転。金児もコース後半での再逆転を狙ったが、最後は約0.2秒差で増田が金児を抑えてゴール。5年ぶりとなる、全日本モタード最高峰クラスでの勝利を挙げた。2位に金児、3位に佐合、4位には三苫、5位には谷田部、6位には五十住が入った。
決勝ヒート2も15周によるバトル。ホールショットを奪ったのは再び金児。これに森田、野左根、増田が続いたが、野左根はダートセクションで転倒。1周目を金児、森田、増田、三苫、佐合、五十住、谷田部、赤嶺の順でクリアした。レース序盤、2番手の森田はトップの金児に肉迫。そこから1秒ほどの間隔を開け、増田、三苫、佐合による僅差の3番手争いが展開された。
レース中盤、なおもドッグファイトを続けていた金児と森田に、増田、三苫、佐合、さらに五十住までが追いつき、先頭集団は6台に。しかし、8周目に佐合がやや遅れ、金児、森田、増田、三苫によるグループと、五十住と佐合による5番手争いに変化した。レース終盤、森田は金児にプレッシャーを与え続け、さらに増田、三苫、そしてラスト3周となった13周目に五十住を抜いた佐合も、僅差でこれに続いた。しかし、今度は金児が最後までトップの座を守ってトップチェッカーを受け、今季初優勝を達成した。森田が2位、増田が3位、三苫が4位、佐合が5位、五十住が6位となった。
公式練習から好調な走りを披露したのは新井誠(#41)。7周の予選レースでもトップとなり、決勝のポールポジションについた。2番グリッドに川上よしふみ(#11)、3番グリッドに吉田雄一(#1)、4番グリッドには鶴岡良行(#39)が並んだ。
12周の決勝レースは、新井のホールショットで幕を開けた。1周目エンドでは、トップに新井、2番手に吉田、3番手に全日本モトクロス選手権最高峰クラスにフル参戦中の北居良樹(#84)、4番手に川上、5番手に鶴岡、6番手に青木優治(#3)となった。2周目、川上が北居を抜いて3番手に浮上。3周目には、鶴岡が転倒により大きく後退して、新井、吉田、川上、北居、青木の順となった。
レース序盤から中盤にかけ、トップの新井と2番手の吉田は、後続を引き離しながら周回。上位勢は、それぞれがやや距離を開けて走行するようになっていった。後半になると、4番手の北居が5番手を走る青木の接近を許したが、上位勢に順位変動なし。終盤、トップの新井に、一時は2秒ほど引き離されていた吉田が再接近。ラストラップには、テール・トゥ・ノーズとなった。しかし、最後は新井が粘りをみせてトップでゴール。このクラスでの初優勝を決めた。2位に吉田、3位には川上、4位には北居、5位には青木が入賞。6位には、最終ラップで高部充陽(#21)を抜いた木下裕規(#4)が入った。
出走は19台。7周の予選レースでは、スタートからトップに立った中木亮輔(#3)が、2周目に3番手へと後退し、代わって岸田尊陽(#2)と大西健太郎(#50)が僅差のトップ争いを繰り広げた。そして、岸田がポールポジション、大西が2番グリッド、中木が3番グリッド、後半に順位をひとつ上げた城取諒(#45)が4番グリッドで、決勝レースのフロントローに並んだ。
決勝レースは、12周による争い。2番グリッドの大西が好スタートを決め、岸田らが続く展開。1周目を大西、岸田、中木、城取、輿水拓弥(#46)、管野景介(#22)、予選最後尾から追い上げた河野伸哉(#11)の順でクリアした。レース序盤、城取が追い上げをみせ、2周目に中木、3周目にはミスで後退した岸田を抜いて2番手に浮上。4周目、6番手だった管野が、ダートセクションで転倒して大きく後退。5周目には、トップ大西から4番手岸田までの距離が詰まり、トップ争いは4台による接戦となった。
6周目、4番手の岸田が転倒して、単独走行となっていた輿水に次ぐ5番手に後退。8周目には、ターマックのヘアピンカーブで城取も転倒。これでトップ争いは、大西と中木の2台に絞られたが、中木は大西攻略のチャンスを得られずにいた。その後方は、輿水、岸田、河野、松下大樹(#26)、森本圭(#72)の順だったが、10周目に輿水が転倒。この間に岸田が逆転に成功し、輿水の背後には河野が迫った。そして12周のレースが終了。トップ争いは、最後まで順位は入れ替わらず、大西が第2戦以来となる今季2勝目を挙げ、2位に中木、3位に岸田、4位に輿水、5位に河野、6位に森本が入賞した。
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